2017年08月 / 07月≪ 12345678910111213141516171819202122232425262728293031≫09月

--.--.-- (--)

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--:--  |  スポンサー広告  |  EDIT  |  Top↑

2014.02.07 (Fri)

月と地上―ツキノヒカリその2―

 いったい何が起きたんだ。
 もう何度目か分からない言葉を脳内で呟く。

「ん……うぅ……おまえ、だれだ?」
 目の前にいる『月』と認識していた物体は、上半身を起きあがらせてそう俺に問いかけてきた。
 地を這う長い金色の髪は、陽の光で空に浮かぶ月のような独特な輝きを放ち、晴天を取り込んだかのような蒼く澄んだ瞳を携えたまだ幼さの残る顔、それに釣り合いのとれた華奢な身体は、なぜか深紅の着物で包まれていた。
「お前……誰だ?」
 気がつくと俺は同じ言葉を返していた。
「なんだ? 人間という生き物は質問を質問で返すのか? ……そんなのお姉様言ってなかったわよ……どうなってるのよ……」
『月』は小声(こっちまで聞こえているが)でそう言うと、ひょいと立ち上がって両手を腰に当て『無い』胸を軽く張った。
「まあいい。特別に名乗ってやろう! 私は天野宮小月だ。で? お前は?」
「あぁ、俺は境悠希だ」
「ふむ。よし、境。喜べ、今日からお前は私の使いにしてやる」
「お断りします」
「えぇ!? なんで!?」
「いや、なんでって言われても……」
「え? ……またお姉様が言ってた事と違うじゃない……これじゃ帰れないじゃないのよ……」
 小月。という少女はまたぶつぶつと小声で独り言(これもしっかり聞こえているが)を言っていた。
「えっと、小月ちゃん?」
「馴れ馴れしく名前で呼ぶでない! そして子供扱いもするな!」
 うわぁめんどくさいなぁこの子。
「じゃあ天野宮さん? 君は何がしたいんだ? 今の時代誰かの使いになる人なんて殆どいないんだが。というか君は何者なんだ?」
「ふむ。よくぞ聴いてくれた。特別に教えてやろう。お前だけだぞ」
 本当は聴きたくないが仕方あるまい。
 当の天野宮はまた私、偉いんですポーズをとると、スッと息を吸い込んで吐き出すとともによくわからない事を言い出した。
「私は月の御子じゃ!」


08:03  |  おはなし  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

*Comment

コメントを投稿する

URL
COMMENT
PASS  編集・削除するのに必要
SECRET  管理者だけにコメントを表示  (非公開コメント投稿可能)
 

▲PageTop

*Trackback

この記事のトラックバックURL

→http://torohorse.blog36.fc2.com/tb.php/475-ee43c922

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

この記事へのトラックバック

▲PageTop

 | BLOGTOP |